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Channel: 旅の蜃気楼 | BCN Bizline
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タイで出会った「海外事業の大ベテラン」

【バンコク発】足かけ3年ほど、海外でいろいろな方々と会ってきた。そんななかで、海外の事業が好きで好きでたまらないという方と出くわすことがある。今回、バンコクで会った、MATの社長の青木正敏さんはその一人だ。MATは、マテリアル・オートメーションタイランドの略。バンコクで創業して以来、21年になる。現在はタイ国内に3か所とベトナムに営業拠点がある。事業内容は日系企業向けに複写機やプリンタを販売したり...

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侮るなかれ、ミャンマーの潜在能力

【ミャンマー発】初めて訪ねる街はいつもワクワクする。そこへ向かう前には、人口、GDP、観光地などの基礎情報を収集する。勝手に、その街をイメージする。ミャンマーの元の首都ヤンゴンは貧困な田舎の都市だろうと想像して訪ねた。ところが、驚いたのは、こざっぱりして文化を感じさせる空港施設だ。ここまでは前号でお伝えした。▼街を歩いて驚き、ホテルやレストランで驚き、トイレに入って感心し、次々と新鮮なサプライズが...

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コスプレサミットを観てみんとて

【名古屋発】『世界コスプレサミット』を観に行った。今回で10回目を重ねるイベントで、所は名古屋・栄にあるオアシス21の野外ステージだ。▼会場には熱気が渦巻いている。参加者は1万8000人という。舞台で踊る出演者を取り囲む大半の観客は、自身もコスプレに身を固めている。当方は、どのコスプレを見てもちんぷんかんぷんだが、肌が多めに露出したコスプレイヤーを見ると、思わずドキッとして、目を逸らすことになる。...

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暑いお盆のちょっと寒い話

【内神田発】暑い暑い。所によっては豪雨に見舞われた夏だったが、朝夕は少しずつ秋の匂いが漂い始めた。過ごしやすくなるお盆過ぎの明け方に、ここ数年、総天然色の夢を見ている。昨夜の夢がそれだった。いずれも“死”に関する内容なので、目覚めは重い。しかも、かなりリアルなので、気味が悪い。▼夢見がちな坊主の明恵上人(鎌倉時代の僧)であれば、「何のこれしき」とばかりに突き放せるのだろうが...

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伊勢神宮に感じる歴史の底力

【伊勢発】伊勢に集まりがあって、出かけた。近鉄・伊勢市駅の駅舎を一歩出ると、強い日差しが肌を刺す。それでも、いくらか秋の気配が漂う。見上げると夏の雲と秋の雲が同居している。東京に比べて空が広い。伊勢の空は心が広がるようで、好きだ。▼駅から外宮は近い。外宮に向かう大通りには長い間、空き地があった。全国の地方都市と同じく、伊勢市の駅前もシャッター通りになって久しい。ところが、この空き地にホテルが建つと...

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日立の“神社”を心を込めて参拝

【横浜・戸塚区発】新しい建物はすべてが新鮮で人も華やいで見えるから、清々しい。日立製作所の話だ。横浜市と川崎市に点在していたソフト開発部門の3500人が、横浜市の戸塚区吉田町に集結した。部門名を正式に記すと、「情報・通信システム社ITプラットフォーム事業本部」。今回訪ねたのは、開発統括本部長兼事業統括本部事業主幹の阿部淳さんだ。肩書きが長いから、お便りの宛先は小さな文字で書くとしよう。▼阿部さんか...

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焼け野原に電信柱を立てた通信会社

【世田谷発】とある住所録をパラパラとめくった。昭和13年11月末現在の『日本電気株式会社住所録』だ。今ではあまり知られていないが、日本電気は日本で最初の外資系企業だ。そのせいか住所録はアルファベット順となっている。「従業員数は2000人ほどだったようですよ」と伝聞調で語るのは、世田谷区に本社を置く日興通信の社長・鈴木範夫さん。「これ、私のお宝です。どうぞご覧ください」と言って古びた小冊子を目の前に...

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インターネットは底の見えない池

【沖縄発】沖縄に来た。6年ぶりだ。着陸態勢に入って、いつものクセでズボンのポケットに手を入れた。「ない、パスポートがない」。ドキッとしたが、今回は国内線なのを思い出して、安堵。苦笑しながら、外の景色を眺めた。前回の沖縄訪問は、沖縄タイムスの友人に招かれて、同社の経営者懇話会で、インターネット時代の到来で変わることについて話した。▼6年の間に、ITの環境はさらに変化した。スマートフォンやタブレット端...

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沖縄と中国の古くて深い関係

【沖縄発】沖縄の「ゆいレール」に乗った。2両編成のかわいらしいモノレールだ。那覇空港から市内のホテルへの移動で使った。午後7時過ぎ、9月の三連休の最終日だから空港は賑わっていた。左後ろの方角から中国語が聞こえる。右後ろの家族連れも中国語だ。沖縄は中国の人が多いようだ。7歳と4歳ぐらいの姉妹が楽しそうに父親と話している。幼い娘と父親の間柄は私も経験しているので懐かしい。▼ホテルでは、沖縄タイムスの友...

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新しい東京駅と本紙のリニューアル

【東京駅発】子どもの頃、岐阜の田舎から初めて東京へ出てきた時、わくわくしながら、お上りさんをした記憶がある。2012年10月1日、東京駅がリニューアルオープンした。早速、出かけた。▼駅舎をバックにしてカメラに向かってポーズをとっていたら、「奥田さーん」と声がかかった。「おや、東洋経済新報社の山田雄大さんじゃないですか」。聞けば、八重洲口側にある会社に帰る途中、わざわざ丸の内側に回って駅舎を見にきた...

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人生の半分

▼長い長~い間、社長業をしてきた。1981年8月18日、東京は大塚三業地の四畳半の一室で創業して以来だから、32年になる。この間の時の流れは、私の人生のちょうど半分に相当する。この時間軸は、自分の半生を振り返るのに都合がいい。使用前、使用後ならぬ、起業前、起業後だ。起業する時に今の状況を想定したかといえば、そんなことはありえない。未来はいつも夢の中に存在する意(おもい)だからだ。▼未来は予見できな...

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創業者魂は色あせない

【内神田発】会長に就任して3週間が過ぎた。どこかで「社長~」と呼ぶ声が聞こえると、反応してしまう自分がいる。逆に「会長~」と声をかけられても、誰のことかと、どこ吹く風だ。長い間の社長としての行動原理が自分を支配しているので、考え続けていることを実際の行動で表現しようとする自分がいる。ところが会長の立場になると、手も足もないダルマ状態だと自分に言い聞かせていることもあって、心身の収まり具合がどうもし...

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100㎞を走り抜いた二人の超人

【御殿場発】“その日”は思い出に残った。その日とは4月21日。富士山が聳え立つその一帯には前日から冷たい雨が降った。当日は『第34回BCN杯』の開催日だ。半年に一回を繰り返して、もうそろそろ20年になる。毎回、IT業界の経営者が30名ほど集うコンペだ。早朝にクラブハウスのホテルで目を覚まして、カーテンを開ける。いやはや、天気予報通りに夜半から降り続けて、予想以上に気温が低い...

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近江商人の魂に触れる

【近江発】中三日を休むと長いゴールデンウィークになると内心ワクワクしていたが、思惑は外れ、暦通りの出社となった。電車に乗っても事務所にいても、人の数が少ない。街じゅうがゆったりしていて、この気分もなかなかいいではないか。この時とばかりに、資料の整理を始めた。あれもこれもと棄てていくと、引き出しの中はほとんど空っぽになった。社長業を今も続けていたら、こんなにバッサリとは捨て切れなかっただろう。あ~ス...

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持ちネタの在庫一掃処分?

【内神田発】滋賀県(近江)の石馬寺のことを書いてから11日が経過した。今回は、この11日間をとても長く感じた。その間、あちこちを旅したり、『週刊BCN』編集部の地元で神田祭があったりして、感動が積み重なって、下敷きになったネタが遠い昔のようで消えてしまいそうなのです。もったいないので、そのいくつかを掘り起こしてみる。▼近江の旅に出たのは4月27日。その前日には、新装なった歌舞伎座を観に行った。待ち...

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紙の記事執筆とおさらばして

【内神田発】『旅の蜃気楼』を再開して7回目の記事になる。もともと、『旅の蜃気楼』は『週刊BCN』の創刊号以来の常設コラムだったが、ビジネスメディア部の谷畑良胤部長が編集長を務めていた頃、「このコラム、もう打ち切りにしてもいいんじゃないですか」と引導を渡しにやって来た。それを聞いて、最初はムッとして、「あっ、そう」とだけ返事をしたら、「ネットのBizlineで継続してはどうですか」と提案するではない...

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山の神、海の神

【内神田発】山には神が棲むという。本当だろうか。神かどうかはともかくとして、闇夜の山は怖い。昼に見る山でも異様な力を感じることがある。上高地の河童橋から左手方向に目をやると、その山は西穂高、そして奥穂高。そこから前穂高につながる弓状の吊り尾根は優美だ。目の前に大パノラマが広がる。足下には梓川が流れ、空に向かって雄大な山が扇状に広がる。実に伸び伸びする。さらに右手には力強い明神岳につながり、この山は...

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人生を楽しむ先輩との再会

【岡山発】このところ、三浦雄一郎さんのエベレスト登頂の映像がテレビニュースなどに頻繁に流される。80歳の年齢はまだ経験していないので、その年での重荷は知らない。が、ともかく超人的な強さを感じる。体力もさることながら、夢を追い続けて達成する生き方に共感する。とても素晴らしいドラマを見させてもらった。山に魅了されている一人として、週末には早速、山登りに出かけた。西武線沿線の飯能駅からさらに秩父方面に向...

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出雲と伊勢、それぞれの遷宮

【内神田発】前回、加藤彰さんとの山登りの顛末を書いたところ、多くの方から「加藤さん、お元気そうですね」と懐かしげに声をかけていただいた。加藤さんからも、Facebookで「次回は伯耆大山ですよね」と念押しの約束をいただいた。加藤さんにとっての伯耆大山は、おらが庭の山という雰囲気だった。大山は日本海からの風に吹かれて尾根が風化している。「あの尾根は今は通れませんよ。危険です。僕たちも通りません」とい...

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鬼の編集者、仏の神職

【内神田発】この原稿は、編集者の検閲ともいえるほど手厳しい関門を経て完成しています。元の原稿はけっして書きなぐりではありませんが、ある時には、仕上がって掲載された記事を読んで、「この原稿は誰が書いたのかしら。いい感じじゃないか」と他人の原稿のように思えることがあります。そんな時は、決まって元の原稿の姿形はなくて、編集者の神業によることが多いのです。▼その編集者とはもう三十数年にわたるつき合いで、俗...

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